2009-01-01から1年間の記事一覧

予定

十日ほどかけて大掃除。たびたび具合が悪くなる。明日夜から長坂に帰る。御用の方はそちらにご連絡下さい。

戻ってます

十一月末に帰宅。 霧島山中の温泉付き別荘で、お年寄りの世話をする予定が、ただ休養してきただけという結果になった。 世話すべき人は聞いてた話と違い、そこそこ元気。そして実によく食べる。年を取れば食べるのは最大の愉しみ。というわけで、ちょっと凝…

予定

ばたばたしていてもう四日になってしまいました。 金曜日から東京を離れます。十一月末に戻る予定。 電話がない、ネットも当然ないところへ行きます。ケータイを不所持。モバイル通信機器は持ってない。 ということで、急用の方は、自宅にファクスを送って下…

怪奇幻想漫画家事典・続き・先行研究など

マンガは日本では文学よりもずっとメジャーな芸術である。従って、その研究や基礎データなどは文学よりももっと充実していて然るべきである。が、大衆芸術が研究の対象にならないのはずっと昔から決まっていることであるためか、これがまったく充実していな…

『日本幻想作家事典』に関するあれこれ

営業の都合上、マイナスなことは書けないので(把握している誤植情報も)、自画自賛的言辞を順次書き連ねる。 事典は、本篇と附録1・漫画、附録2・映像の三つの部分から成るが、まずはマンガ部分について述べたい。なお、事典では「漫画」の表記としているが…

『日本幻想作家事典』刊行

発売中です。 下記ページ参照http://www.d2.dion.ne.jp/~octa/pages/jitena.html

統合

あちこちに分散して書いているブログを、時間ができたら適当にまとめ、全体に古いものは葬り去ろうとか考えている。考えているだけでやらないのは、レーザーディスクをDVDに落とすとか本を売るとか言いつつやらないのに似ているが……こちらの方がまだ簡単なよ…

ノーベル文学賞

ルーマニアのドイツ語作家・ヘルタ・ミュラーだそうだ。 ほとんど知らない作家だ(__;) 情報では、Der Fuchs war damals schon der Jager,1992 という作品の翻訳があるようだ(邦題・狙われたキツネ)。 内容紹介を読んだ限りでは暗くて、とても読めそうにな…

ああもう、朽ちていくだけだから

ついBAROQUEのせりふを口走ってしまうような、どんよりとした気分である。 『日本幻想作家事典』が終わりに近づいているのだ、 いろいろとトラブルばかりで、このために数キロ痩せたと言いたい気分だが、きわめて高いストレスのため、気晴らしをする時間も、…

二つの幻想小説

今日の大波小波では、新人の二つの幻想小説が紹介されている。 一つはマジックリアリズム系の暴力小説のようで、一つは観念的なヴィジョンを描いた小説のようだ。解説からはそう読み取れるが、本当のところはわからないので、タイトルも引用しない。 この二…

政治についての決まり文句

民主党が選挙で大量の議席を獲得し、こんなもので大丈夫なのかと思われるおばさんなども国会議員になった。これまでの国会の議論(?)の場では、ああもう頭の悪いおっさんは勘弁してよ、みたいなのが次から次へと出てきて、結局テレビを消してしまったのだ…

首相の一日

どこの新聞でもやっているのではないかと思うが、標記のベタ記事がある。 31日までは、「首相の一日」だった。今日から「鳩山代表の一日」が併記されていて、「首相」よりもスペースが大きい。移行期間ということだろうか。 このベタ記事は分刻みで主要な行…

ダウンの夏

夏ばて、食欲減退などというものを体験したことがない。暑さも寒さもへっちゃらである。 だが、私のハードたちは酷使に疲れたらしく、次々と臨終を迎え、絶望的な状況になっている。 もうドラムがかなりへたっていたプリンタは、この仕事が終わるまでもって…

小林準治がバルトークの曲を

東京新聞の投稿欄のテーマ特集「この一曲」で推薦している。一投稿者として記事が載ったものだ。 「管弦楽のための協奏曲」のために、バルトークが行った民俗学的音楽採集の苦労について、語り、仕事で行き詰まった時や悩んでいる時にほっとすると語っている…

予定

月末近くなってきた。 もろもろの予定が未消化であり、かなり、焦りを覚えている。 時間が経つのが速い、速すぎる。 結局、アニメを観に行くのは諦めねばならないかもしれない。 この夏はエヴァを観ただけだ。 九月十日にはいろいろと片が付くと思うので、そ…

異端が輝いた時代

昨日の東京新聞・大波小波(署名・道代)の記事のタイトルである。 澁澤龍彦の23回忌の法要をめぐる雑感だ。異様に不愉快だったので、煩瑣を厭わずイチャモンをつける。 百人余が集まったということについて「政治家ならいざしらず、文学者、それも札付きの…

格言

東京新聞に干支による占いコーナーというのがあって、愛読している。占いでも何でもなく、ただの格言なのであるが。 一昨日がこれ。書き留めておきたい。漸進すれば事は成就する。慌てずこつこつと為して大成。

三崎亜記『廃墟建築士』

『失われた町』がおもしろかったのと、建築物だというので、読んでみた。結果は、がっかりだった。 「図書館」というのがとにかくいけない。以前読んだ動物園演出の話とそっくりで、何でも知ってる上司に電話で相談するとか、運営者が勝手なことをして失敗す…

松浦理英子『犬身』

犬が好き、というとまず水原紫苑を思い出すのだけれども、松浦理英子も犬好きなのかな? 房恵は犬が大好きで、自分の魂の半分は犬で、犬になりたいと願っている。たまたま知り合った犬好きの女性に惹かれた房恵を見て、悪魔めいた人狼が、犬に変身させてあげ…

恒川光太郎『雷の季節の終わりに』『草祭』『秋の牢獄』

この三冊は、それぞれ長篇、連作短編集、短編集である。 『雷の季節の終わりに』はジュブナイルで、少年の季節の変転を描いている。風わいわいという精霊に恒川らしい味があるが、ごく普通のライトノベル風ファンタジーである。『草祭』は不思議なことの起き…

恒川光太郎『夜市』

恒川のこれまでに出た作品をまとめ読み中。評価が高いので、期待はずれだったらどうしようかと思ったが、今のところは、ガックリ来てない。大絶賛というほどでもないが、なかなか良かった。 「夜市」は「ゴブリン・マーケット」の変奏曲のような感じ。ヒロイ…

中村弦『天使の歩廊』

ファンタジーノベル大賞受賞作。 1881年生まれの異能の建築家の人生と、彼が手がけた建築をめぐる物語とが絡み合うように語られていく連作短編集。最後の「忘れ川」で、施主(の妻)と建築家の人生が絡み合う形になっている構成はなかなかのもの。癒やしなど…

中村弦『天使の歩廊』

去年のファンタジーノベル大賞受賞作。 明治の初期に生まれた異能の建築家が、この世ならぬ建築を建てる、という設定の連作短編集。 この世ならぬ建築を享受できるのが、大金持ちと、死者(図面のみ)だけというところがなんとも言えないが、ファンタジーの…

久保寺健彦『ブラック・ジャック・キッド』

2007年のファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。少女の姿の死者の霊(らしい)と親しくなる、というエピソードがあるが、あとはただの小学生時代の回想録。 同時に『ぼくとセイと青空と』を読んだ。こちらは犬と放浪する野生児の話で、ファンタジーではない。…

弘也英明「厭犬伝」

2007年のファンタジーノベル大賞受賞作。一昨年のか? 時間の感覚がもうなくなっている。 犬を嫌う話なのかなーと思ったが、そうではなく、厭太郎対犬千夜の対決を描いた話、という意味だった。 日本風異世界ファンタジー。とてもちゃんとしたファンタジーで…

国際児童文学館

移転による費用対効果が疑われる、という読売テレビの追及に対して、教育委員会が秋の議会に向けて将来的な見通しを文書化すると言明。http://www.ytv.co.jp/ten/sp/index.html 結局、金の問題でしかなく、本質的な問題はなおざりのままだが(児童文学館のよ…

メディア芸術総合センター

これをアニメの殿堂と俗称するのはやめたらどうか。ゲームもマンガも、と言っているわけだから。 どちらにしろ、今の展望だと、ハコモノだけで税金の無駄遣いに終わる公算が強い。 予算117億……これ、建設費だけみたいだから。 そこで、先日行ってきた昭和文…

ヘルマフロディテの体温

この作品は、話中和として語られている両性具有神の挿話を除けば、ファンタスティックなところはなく、そうした枠中話もただの創作として入れ込まれているだけであるため、ファンタジーとは言えない作品である。いわゆる耽美でもない。 まずは出版社の紹介文…

妹尾ゆふ子『翼の帰る処』(上下)

別世界ファンタジー。 ヒロインが素晴らしい。英明とはこういうことを言うのである、というような少女。皇帝の娘なのにそうではないような思考展開で、主人公も、彼女のその名君にふさわしい資質に驚き、彼女に仕える。 物語は単に別世界であるだけの宮廷陰…

三崎亜記『失われた町』

この作品については、町が意志を持つというのがわからない、という、設定に対する違和感を表明する書評を読んだきり、どうでもいい作品と放っておいた。 で、今さらながら読んだ。そこそこおもしろいエンターテインメントSFだった。「町」という言葉で表現…