2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

薔薇

天気が予想外によく、半日のんびりしました。

石黒達昌

芥川賞候補作の発表年を調査していて、いつも便利に使わせてもらっている「直木賞のすべて」「芥川賞のすべてのようなもの」で、たまたま、石黒達昌「平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに……」の選評を読んだ。その中…

ズリイカ・ドブソン

先週はずっと翻訳関連の仕事をしていた。新しい本は読んでいない。 翻訳の校閲で、原文と対照して脱落文などをチェックする、意味の通りにくいところなどをチェックするという仕事。 1911年、マックス・ビアボウム作『ズリイカ・ドブソン』Zuleika Dobson そ…

薔薇とお菓子

まだ日程確定ではありませんが、新宿御苑の西洋庭園で薔薇を見て、芝生でお菓子を食べるという会を催す予定です。 5月20日〜月内の予定で、たぶん平日の午後です。 日時は決まり次第ご連絡します。 『幻想文学』、もしくは私の著作の読者に限ります。 アト…

日本児童文芸家協会賞

日本児童文芸家協会賞……朽木祥「彼岸花はきつねのかんざし」 新人賞……久保田香里「氷石」 どちらもファンタジーだが、未読。 朽木祥は、愛らしいことこの上ないかっぱの子供が主人公の「かはたれ」でデビュー。続篇「たそかれ」は一種の音楽ファンタジーでも…

『文學界』はそんなにエライのか

昨日、NHKニュースで、イラン人が文學界新人賞を受賞したという報道をしていた。漢字を使わない国出身者では初めて……だそうである。最近のNHKはワイドショー・レベルなのでいちいち目くじらを立てるのもバカらしいが、全国ニュースでやるような話題か…

宿屋めぐり

野間文芸賞を受賞した話題作だが、読むのが遅くなった。 「主」の代参で権現様に名刀を奉納に行く途中で、不気味な生物の中から「贋の世界」(この世に似て非なる世界)に入り込んだ(と思った)彦名が、その世界で行き当たりばったりにわがまま勝手に生きて…

抒情的恐怖群

高原英理の怪奇幻想短篇集。「夜の夢こそまこと」というタイプの作品が二つあり、また、現実溶解型の、彼の美質が最もよく表れている作品が多い。「グレー・グレー」という唯一既発表のゾンビの純愛話も非常に良かった。都市幻想というタームが大好きな某が…