ズリイカ・ドブソン

先週はずっと翻訳関連の仕事をしていた。新しい本は読んでいない。
翻訳の校閲で、原文と対照して脱落文などをチェックする、意味の通りにくいところなどをチェックするという仕事。
1911年、マックス・ビアボウム作『ズリイカ・ドブソン』Zuleika Dobson
そのうち刊行されると思うので、ちょっとだけ内容紹介。

若くして両親を失ったズリイカ・ドブソンは、家庭教師で口に糊していたが、あまりにも美人であったうえに教師のような地道な仕事に向いておらず、各家庭を転々としていた。ある時、奇術が趣味の青年がいる家の教師となり、奇術に魅せられた彼女は、その道具を盗み出して、パーティなどの余興で稼ぐ奇術師となる。成功した彼女は、オックスフォードのカレッジで学寮長をしている祖父の元で休暇を過ごすべくやってくる。祖父は、息子が意に染まぬ結婚をしたため、かつてズリイカの面倒を見ることを拒んだのだったが……。

本当に冒頭のところで、ズリイカは祖父に今も心中怒りを抱いていたというようなことが語られるので、悪女物のミステリーにでもなるのかと思いきや、ギャグっぽい展開となっていく。どんな内容か詳しく語り出すときりがないし、仕事の関連のことなので、この小説についてどう思ったかも言わない。英語は私には難しかった。ちなみに原文はプロジェクト・グーテンベルクにて読むことが可能。