東京創元社の新企画

夜の写本師

夜の写本師

水の中、光の底

水の中、光の底

ソフトカバーの単行本で、2人の新人がデビュー。
『夜の写本師』は、本格的な別世界ものの魔術ファンタジーで、今後に期待を持たせる作品。近い感じは……マキリップですかね。やや書き急ぎというか唐突なところがあって、もう少し枚数があった方が良かったかな、という感じはする。
『水の中、光の底』は、「日常のSF」と惹句にあるが、ファンタジー。日常の中に幻想がひらめく…というタイプでもなく、「不思議な町」系統の作品である。著者は長男のクラブの先輩だという。私より少し年上だが、クラブ創設頃のメンバーのようだ。それが延々と続いているのがうらやましいような気もするが、長男によれば、本を読む新入生はあんまりいないそうだ。