つみきのいえ

アニメーションの本格的批評を目指していると思われる山村浩二中心で発足した会のHPなども参照のこと。
http://www.animations-cc.net/


 アカデミー賞加藤久仁生の作品が短篇アニメ賞にノミネートされたので、NHKのニュースで取り上げていた。一昨日だったかその前だったか忘れたけど。とにかくアカデミー賞というと騒いでくれるので、マイナーなアニメの宣伝になってよい。
 だが、アナウンサーが見てみたいですね……というようなことを言ったので、「見りゃあいいじゃないか」とまたも怒る。普通に売ってます!
 この作品はアヌシーでグランプリを獲得。その他の賞ももらって、アカデミー賞なんてめではない評価を受けている。だからDVDも発売されたし。そんなにいいのか? と問われれば、個人的にはうーん……なんだけれども。加藤さんというのは雰囲気の作家という感じで、画面はファンタスティックでいいんだけれども、インパクトが弱くて、「すごくいい」感がない。波長が合えばいいのだろうけど。しかしそういうことはとにかく抜きにして、アカデミーとかいうと騒ぐ、でもって作品知識をまったく仕入れようとしないでわけのわからないコメントを言うのに腹が立つ。忙しくていちいちに対応しきれないのはわかる。だから「見てみたい」などと言うな。つまり「見てみたいとちょっと思ったけどやっぱり見ない」と言っているだけのことなんだから。もっと気の利いたコメントを。さもなくば黙れ。
 アニメの海外での評価についてもピント外れ。最近は評価され……というが、〈実験的〉などとされる短篇(いわゆるアートアニメ、この言葉が大嫌いなので使いたくない)は昔から評価されており、長篇だって昨日今日評価されたというようなものでない。いや、アートアニメ同様、〈海外で評価〉というのも大嫌い。価値観がどうかしているんじゃないのかと思う。

 と、怒ってはみたものの、最近はアニメをあまり観ていない。すっかりアニメの状況がわからなくなってしまった。