テッド・チャンに萠え!

 ワールド・コン最終日に行ってきた。
 プラチェットは結局来日せず、メッセージをもらっただけだった。
 自分の発表については、特に何も言わない……ごめんなさい。もっと準備の時間も話す時間もあれば……という感じ。
 デイヴィッド・プリンの講演、本屋パネル、テッド・チャン・インタビュー、日欧翻訳事情という4プログラムを聞いた。
 プリンが日本のSFはアニメとマンガがすばらしい……などと言うのを聞いて、日本のSF関係者は、もうちょっと翻訳の努力をすべきではないかと思った。もちろん英米にはあふれるほどSFがあるだろうけど、米SFに負けない作品もたくさんある。なお、プリンは、実に作風と合致した講演内容であり、変化は必ずくる物なのでそれを恐れず、未来のさまざまな可能性を考えてそれに備え、子孫は我々より良くなり続けると信じて進むことである、というような内容だった。
 テッド・チャンは登場の一瞬からあまりにも可愛く、すっかり惚れ込んだ。良い作品の書き手が、魅力的な風情をしているとは限らないことが多いが、テッド・チャンは作風とはまた全然違うのだが、本当に好感が持てる感じだった。ただ時間があまりにも短い。最初に用意した部屋が小さすぎたのも、ちょっと問題だろう。インタビュアーの菊池さんがあがっていたのかスムースでなく、もう少し準備をしておいたらどんなものか、と思ってしまった。全体にもうちょっときちんとした見通しを。ともあれ、プラチェットと同じくSFセミナーの企画だったので、今回は特にSFセミナーに感謝したい。
 本屋パネルと日欧は知人がパネラー。本屋パネルはおもしろかったのに、やっぱり時間が短かった。日欧……はイタリアの翻訳家で、日本の怪奇幻想物をイタリアで本にしている人を中心にしたものだったが、まとめれば一時間で充分な内容だった。こういうことはまあ、事後だから言えることだが。
 その後、実に久しぶりに、日欧…に参加していた篠田真由美さんとおしゃべり。ミステリー関連の情報などをいくつか頂戴した。
 あー、早く名鑑を終えて、みんなと遊びたいなー。