魔法の代償
- 作者: マーセデス・ラッキー,細美遙子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2012/02/18
- メディア: 文庫
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ヴァルデマール年代記《最後の魔法使者》完結編。
この前には、《ヴァルデマールの嵐》『太陽神の司祭』を読んでいたものだから、カースの不穏な状況が出てきて、太陽神の司祭の子はどうなったの? というような混乱に一瞬見舞われた。ああ、遙か過去の話だった、こっちは……。
不安定な国境を守るため、魔法使者として休む間もない活動を続けるヴァニエルだが、休みない苦痛に襲われているランディル王のことでも心を痛めていた。そんなとき、甥の詩人候補生メドレンが、痛みを忘れさせる歌が歌えるステフェンを推薦する。大詩人の力を持つステフェンによって王は、つかの間苦痛を忘れることができた。そしてヴァニエルも心をときめかせる……。
少ない枚数で定められた結末に向かって疾走するような感のある一冊。この物語を書くのに飽きちゃったんじゃないかという感じさえする。やはり最初の悲劇的な一冊がやはりすばらしかったので、ある種のハッピーエンドに向けて、尻すぼみになるのは仕方ないか。
それにしてもどうしてこんなにせまっちい世界で争ってばかりいるのかねー。いや、平和な時代は書くことがあまりないからなんだろうけど……。