シネコン

 しばらくぶりでシネコンに行き、リトル・レッドとストレンヂアを観る。
 リトル・レッドはミュージカル系バカ・アニメで、なかなかよく出来ていた。メロウなメロディにおバカな歌詞というおきまりも、ミステリ仕立てのバカさ加減もほどよい感じ。全体の構成もうまく作られている。ただし吹き替え版しかなかったので、赤ずきんちゃんがいまいちだった。特に歌。
 ストレンヂアは、予告編からするとくだらない伝奇系かと思われたが、かなりまっとうな剣劇だった。物語自体は非常に単純で、大仰な仕掛けは、あくまでもアニメ的演出のゆえ。すべては戦いの舞台のため、という感じである。まだまだ日本の時代劇映画の傑作に学ぶべき所はたくさんあると思うけど、全体としてハイレヴェルな作品に仕上げたBONESを褒めたい。主役の長瀬智也は、静かな演技だったので、かなり聞けた。子どもの主役の方が、可愛い表現多用のアニメに合っていなかったと思う。逆にもっと大仰な演技にしても良かったのでは。山寺宏一の美しい中国語の発音にもびっくり。声優界の宝ですね、まったく。
 NHKの時代劇(今やってる)の殺陣のひどさなどを見るにつけても、アニメにマジで時代劇に取り組んでもらいたいと思ってしまう。変な伝奇系のアクロバットはもうどうでもいいけど。