ロバート・ジョーダン死す
9月16日。先日、Wizards of the Coast に追悼文が載っていたのを、長男が見つけたので知った。ついに恐れていたことが起きた、という感じである。辛い難病から逃れられたことをせめてもの幸いとしたい。
結局、時の車輪の最終巻が出ていない。これを完結させることはジョーダンの義務だったのに。せめて誰か信頼できる人に完結編を書いてもらいたい。マーティンなんかと親しかったのではないかと思うが。
今週は名鑑以外の締め切りのある仕事に追われていた。
その関連のおもしろかった本。すごく古い本だが、存在を知らなかった。
- 作者: 鯖田豊之
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/08
- メディア: 文庫
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1966年中公新書の再刊。
ヨーロッパが穀物食ではなく、肉食なのは、乾燥した気候の産物である。
畜産をしていると、獣と人間が近い存在となるが、それを食べてしまうという観点から、獣と人間とを截然と分ける必要が生じる。
家畜は人間に食べられるために神によって作られている、という思想が手っ取り早い。
神を頂点とする、ヒエラルキーの誕生。ものすごい差別主義。神を頂点に、僧・貴族が人間で、あとは獣と同じ、というような発想がある。
…………
こんな風に書いてあるわけではないが、このように理解した。単純化されすぎているきらいはあるが、こういう思考傾向についても考慮に入れて、ヨーロッパの思想をとらえるべきなのだろうと思った。
前に、気候が定住を促した、という発想の書物を紹介したと思うが、気候(住的環境)決定論というのもおもしろいと思った。
日本独特の気候は、日本独自の思想を生んでいるはず、ということである。
で、
- 作者: 梅原猛
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/08/28
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ここでは、佐渡で流罪にされた日蓮、親鸞の開眼があったことが強調されている。
名鑑との関連で、伊達一行の作品を読んでいたが、「かく誘うものの何であろうとも」でも同じ主張がなされていた。
まあ、日本海側の豪雪が、世界でも稀に見る現象なので、日本人(の一部)の思想形成に大きい影響を与えた、というのは、よく目にする言説であるようにも思うが、佐渡とは直結しない。
論理はあるようで、ない。
この本は、写真がきれい。
以上とはまったく関係なく、最近解説を書いた本。
<忘れられた領域> クレリック・サーガ 森を覆う影(D&D スーパーファンタジー フォーゴトン・レルム)
- 作者: R.A.サルバトーレ,安田均,池田宗隆,笠井道子
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 2007/09/27
- メディア: 単行本
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軍犬と世界の痛み (ハヤカワ文庫SF ム 1-31 永遠の戦士フォン・ベック 1)
- 作者: マイクル・ムアコック,佐伯経多&新間大悟,小尾芙佐
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/09/06
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