譬う

 あるラノベを読みながら、仮令 を初めとして通常は漢字で表現されない言葉を漢字で書き、一方で、例える、などと書くセンスに、何とも言えないものを感じた。
 もはや若い人(たぶん40歳以下の)には通じない話である。鳥肌もこだわりも、意味が変化してしまった時代だ。言語芸術に携わる人間が、形になって残る本の中でレベル低く好き放題をやっていても、何も問われない時代だ。
 だが、見ていて気持ちが悪く、こういうものを書いてしまう著者の頭の中身を哀れむべき物だと私が感じてしまうのはかいかんともしがたい。
 ラノベを見ていて興味深いことはいろいろあるが、とてもではないが、今は時間がない。暇になったらいろいろとやってみたいことだ。ああ時間がほしい。