トランスフォーマー

 マイケル・ベイの映画はどうしてこんなにもくだらないのだろうか。これがアメリカの大衆(男? 青年?)の頭の中身の平均的なところ、ということで受けるのか? などと思ってしまう。
 物語の骨子も脚本もマイナス300点くらい。とにかく不必要に下品なうえにでたらめ。
 二時間以上もかけてくだらない話をやるんだったら、一時間半くらいの映画にして、戦闘シーンをほとんどにしてしまえ。ロボット生命体同士の戦いに人間なんて必要ない。アニメーションやキャラデザは悪くないが、予告編を超えているかというとかなり怪しい。戦闘シーンの時間はもちろん予告編より長いけど。
 何をやりたいのか本当にわからない。いつも見ている批評サイトではわりと評判が良く、驚いた。トランスフォーマーたちを見せるのなら、もっと良いシナリオや映像が可能なはずなのだから、CG部分を評価するのはおかしいのではないかと思うが。CG単体として見れば、すごい。どうしてこんなにすごいのか。しかし、こんなくだらない映画に全体としてなってしまうのなら、こんな技術は無駄ではないのか。
 ちなみに、サイバトロンとメガトロンがわかりにくいという評判で、東京新聞の映画時評ではどうも勘違いしていたようだが、ちゃんと見てればわかる。そもそも、だから戦力のアンバランスを犠牲にして、一般車・労働用車両と戦争道具&政府系に分けたのではないのだろうか? 監督が何を考えていたのかは知らないけど。