声がかかる

 私は日本では数の少ないファンタジーの専門家だが、出版関係からお呼びがかかるなどということはほとんどない。つまり指輪とかゲドの特集にもちっとも呼んでもらえない。認知度がないのかもしれないけど、それよりむしろ、ライターとしてつまらない、魅力がないと思われているのではないかと思う。一度付き合ってもそれっきりということが多いことが、傍証になるだろう。
 自分でも物書きとしては、あまり才能がないと思っているので、そのことに不服があるわけではないが、たまに、こいつにこんなことを書かせるならおれに書かせろ、と思わぬでもない。しかし一方、現実に書けと言われたら、えー、めんどー、と思うのも確かなことのように思われる。つまり、他人が書いた物は不満に感じるが、自分で書きたいと思っている強いテーマがあるわけではないのだ。勝手な話。でもお仕事そのものはどんな半端仕事でも歓迎したい。ただし持ち出しはなしということで(笑)。
 昨夜、FM東京の制作会社から電話があって、朝の情報番組でファンタについてちょっとしゃべってと言われたので、数分話をした。頭が悪いので、話すのは苦手だ。そこで原稿を用意したが、一部をとばしてしまい、説明がおかしくなってしまった。でもラジオは流れておしまいだから気楽だ。書いてしまうと、結構取り返しがつかない。それに、電話でラジオ局としゃべる時のしくみがわかっておもしろかった。こういう好奇心を満たしてくれる仕事というのは、何であれ私は好きだ。
 基本的には声がかかると、どんなものであっても嬉しい。マイナスにならなければ(!)安くてもいいので、何かおもしろい仕事の声がかからないかな。できれば

 やっと出た、敵は海賊の新刊。
 新刊に疎くなっていて、今頃気づいた。

敵は海賊・正義の眼 (ハヤカワ文庫JA)

敵は海賊・正義の眼 (ハヤカワ文庫JA)

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 HPの更新はもうちょっとあとね。